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2009年8月18日

ウスバキトンボ

暑くなったと思ったら、もう秋の気配。朝の畑に出てみたら、ウスバキトンボがすいすい飛んでいました。店にいる時間が多いのは確かですが、いつから飛んでいたのか、全然気が付きいませんでした。



 こんな写真じゃあわからん、て、ごもっともです。が。このトンボ、高い所をツィーツィーと気持ちよく飛び、ときどきクイッと方向を変えるトンボなのです。なかなか止まってくれません。
 この飛び方と、大柄な黄色のからだで、なれると一目でウスバキトンボと分かります。九州などでは赤とんぼといえばこのトンボのことをさすのだそうです。熊本でも、夏の初めころから、窓の外の楠の公園のあたりに、いっぱいに群れて飛んでいました。長野県のアキアカネになれていた私は、なんでこんなに早く赤とんぼがいるのか、といぶかしく思ったものです。

 このウスバキトンボ。じつは東南アジアなどから渡りをしてくるトンボだったのです。だから早くに大挙してやって来ていたのですね。産卵から羽化までとても速くて、日本の田んぼで産卵、羽化をしながら北海道まで北上してゆくのだそうです。うちの田んぼの、ぬるみと言われる稲を植えてないところで、ヤゴを毎年見ることができます。

 でも、日本で越冬できず、みんな死んでしまうといいます。すごいなあ、と思う。毎年、毎年。いつか環境が変わって生息できる日のために、渡り続けているのでしょうか。

ではこの写真のどこかにもいるはず・・・だけど見えない、朝の景色です。一両の赤い電車が通る鉄橋と、手前の大きな栗の木はお隣さんの木、その前のこんもりした刈り込みの中に、うちの守り神さまのほこらがあります。涼しいピカピカの朝でした。