雪が降るようになってから、店の窓の外、庭の先の石垣に立てかけた木に、リンゴをさしています。毎日ヒヨドリがとまっては、リンゴを食べてゆきます。鳥のため、というより、鳥が来ることがうれしくてやっているようなものです。
店を作る前は、今はもう伐ってしまってない梅の木に、リンゴを刺していました。ヒヨドリだけでなく、3種類ぐらいの鳥はいつも見かけられました。水生昆虫や蝶は、それでもある程度識別できるようになったのですが、馬鹿のカベなのか、鳥はとんと名前を覚えられません。植物は結構得意なのですが、いったい何が違うのでしょう。きっと前世は、鳥も食べないまずい草食動物だったに違いありません。
そういえば、リンゴに来る鳥も変わったけれど、あれだけ毎日餌を漁りに来ていた雀たちも、あんまり来なくなりました。雪が降っても大丈夫な蔵の軒先に、くず米を毎日まいてやっていたからですが、同じようにやっても雀が来ているようではありません。
「なんだか様子が違うぞ。安全なのか、信じていいのか」と様子を見られているのかもしれません。さびしいなあ。