店の前の庭のシャラが咲き始めました。
雨が良く似合います。
はかなくぽとり、ぽとりと花を落とすのだけれど、
なぜか椿のような自己主張なく、軽やかなのがいい。
長く暮した九州から車で帰って来た時、
名古屋から中央道に入って、落葉樹林の山々が広がる景色に
やっと帰って来た、と気持ちがほどけたのを思い出します。
照葉樹の国にいたのだな、とその時実感したのでした。
透明で、さらさらとしたかろさが信州だと思う。
育った環境はいつまでもからだにしみ込んでいるらしい。
それも山々の気配は大きく人間に影響しているのかもしれない。
東北の旅行から帰って来た時も、同じ事を思ったのでした。
ウワミズザクラ、ミヤマザクラ、ミズキ、ウツギ、
ヤマボウシ、ニセアカシアと少しづつ山の白い花の季節が進んで
シャラ咲き終えたら夏だねえ。