農家のお菓子とごはん「こめはなや」

2011年8月22日

ありがとうございます。

 お盆の15日、母と一泊のんびり骨休めをいたしました。伊那のたかずや鉱泉です。
ここはほんとうにお料理がおいしいくて、食べきれないほど出ます。
 奥さんののぞみさんが、よく店に寄ってくれていろいろ気にかけてくださっているので、久しぶりにまた行きたくなっての一泊です。

 ああ、料理の写真を取っとけばよかった。夢中で食べてしまった。残念。看板で申し訳ない。

 料理はご主人のろくさんが全部作っておられるそうなのですが、だしがきいた薄味で深みがある手のかかったものばかり。私が特に好きだったものは・・・枝豆の摺り流し、小豆入りのごまどうふ、夕顔のえびあん、卵焼きときゅうりの酢の物でしょ、それからアユの風干しの吸い物、トウモロコシのかき揚げと、新生姜のかき揚げの塩がきいたやつもおいしかったなああ。あと、スズキの蒸し物とか、トマトの茶わん蒸しとか。
香味野菜がたっぷり入ったちらしずしなんか、おなかがいっぱいという母もペロリ。

 ああ、ごちそうさまでした。

 どれだけの時間をかけて下ごしらえしておられるのでしょうか。その思いが伝わる味でした。

 泊まりでなく、予約でお食事だけでもできるそうです。ぜひ秋の一日、お出かけください。おなかペコペコにしていってね。

 帰りに近くの七草農場の小森ファミリーを突撃訪問しました。こちらも写真なんか取るの忘れちまったよ。夏の草が茂る中の一軒家に、夏花ちゃんや一心、けんじさんと赤ちゃんがにこにこしてて、日本ミツバチがぶんぶん言ってて、取れたて卵もらっちゃって。

 ああ、いい休みでした。

 みんなありがとう。


 

2011年8月20日

Unknown



 ジャガイモ17日にやっと掘りました。
 掘ろうと思っていた日に雨が降って、2週間ほど放置。
 まず、草を刈ってから掘るありさま。

 いのししに半分食われ、
 がっくりしてテントウムシダマシを一回も取らず。
 掘ってみたらネズミに食い荒らされていて。

 とほほのほ。

 例年の1/3か1/4くらい。

 そう、こんな風に皮がそぶそぶになったのが完熟しておいしいんだって、北海道のジャガイモ農家の方が言っていた。さっそく蒸して、ほらほらむちゃくちゃおいしかったよ。

 いのししも、ネズミもおいしかったにちがいない。
 堆肥ちゃんと入れて、化学肥料入れんでつくったんだけんね。

 生きものみな兄弟、といいたいところだがーーやっぱくやしい。

 掘ってたら小さな野ネズミがちょろちょろでてきやがる。
 意図せず、クワの一撃で一匹傷つけてしまった。地中にいるから見えんのよ。
 その辺で遊んでいたモモのえじきとなって、食物は回るのです。
 なんだか完結した気になって、納得して帰る夏の夕刻であります。

 
 好天続きのおかげさまで、田んぽの稲の花が咲き終わりました。ここまでくればひとまず安心です。



 大豆も茂っていい感じ。
 いいのものあれば、悪いものもある。
 それでバランスですよね。



 おまけにお墓参りに来た妹の膝でゴロニャン姿サービスです!


 

2011年8月19日

インドのお坊さんのお話を聞きました。

 インドのラーマクリシュナミッションから、逗子の「ヴェーダンタ協会」に派遣されているスワミ・メダサーナンダに来ていただいて、ヴェーダンタ(インド哲学の一つ)の考え方に沿った生き方を話してもらいました。

 今回は「ポジティブに生きる」というテーマです。3.11以降行き迷う思いもいろいろ皆さんの中に感じていて、そのあたりのことを話してもらえたらと思ったわけです。
 参加者は30人弱で、夏で暑い中、こめはなやのキャパを考えると、身近な人にお知らせするていどで第1回目をやってみた、という感じです。

 内容に関しては改めてお知らせしたいと思います。とりあえず報告のみ。

 お話の時の写真を取り損ね、



 これは散歩です。山の湧水、田んぼ、森林の中を案内しました。



 夕方の瞑想です。お坊さんに瞑想のガイドをしていただきました。これがとても好評でした。離れです。




 そのあともちより夕食。


 
 翌日はお坊さんについていらした方々と一緒に諏訪大社を案内しました。
 13年前に熊本にお呼びして以来、楽しく幸せな時間を過ごすことができました。この地で足をしっかりつけることができた証かもしれません。
 お坊さんにもですが、来てくださった参加者にも感謝です。

 来年はお坊さんから「カルマヨーガ(働きの秘訣)」をテーマにしようとのお言葉をいただきました。来年までガンバロウです。



やっと梅を干せました。



 去年梅干しを作らなかったので、ことしは渾身の?たくさん梅干しです。

るんるん・・・ていうか、仕事の合間ののらしごと。



 エプロンぐらいとったらー??

 でも、お客様が来られるかわからないし~。



2011年8月5日

Unknown

 中部大学の武田邦彦さんのブログから。コピーしました。

 中高年は仕方ないけど、子供には食べさせない方法はないのか。米パニックが起きませんようにと祈るだけです。米を買って食べている人は全員政府に声を上げるべき。生産者に責任もあるけど、消費者だって汚染米を管理するように詰め寄るべきだと思う。日本の根幹にかかわることになると思う。
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お米の500ベクレルとは?


新米の出荷時期が近づいて、「200ベクレル(いずれも1キロあたり)以上は警戒、500ベクレル以上は出荷停止」ということで行くようです。


お米の「500ベクレル」というのは安心できる数値でしょうか? まずは自分で計算してみます。


人間はザッと言って、一日に1キロの食材と2キロの水を飲んだり、直接的に接したりします。そして、{1キログラムの食材の中のベクレル}から{1年間に被曝するミリシーベルト}に換算するのは、1日、1キロの場合、非常に簡単で


ミリシーベルト=ベクレル÷100


です(これまで0.0072をかけていましたが、ヨウ素、セシウムだけ測定されていることなどから0.01としました)。


我慢できる限度は1年に1ミリシーベルトですから、100ベクレルが一応の目安になります。しかし、人間は食材だけから被曝するのではなく、空間からの外部被曝、呼吸による内部被曝、食材から、水からと少なくとも4つの被曝があります。


外部0.2+呼吸0.2+食材0.2+水0.2+その他0.2=1.0


で食材の上限を0.2としますと、ほぼ1キログラムあたり20ベクレルになります。


・・・・・・・・・


これに対して政府が「500ベクレルまで安全」と言っているのはなぜでしょうか? 日本人はお米を1日に0.164キロ食べることになっています。そこで、


500×0.164÷100=0.82ミリシーベルト


にもなります。つまり上限が1ミリですから、お米だけで0.82にもなってしまうので、とうてい「基準内だから幼児にも食べさせて良い」などという値ではないのです。


これは原発事故以後、政府が一貫してとっている態度で次の通りですが、困ったものです。


1) 国際勧告、国内法律を無視する(ごまかせればそれでよい)、


2) 国民に被曝を我慢させる(被曝しなければならない理由を言わない)、


3) お米だけしか食べないとする(縦割り行政)、


・・・・・・・・・


主食のお米にこのような緩い規制を長くすることはできないでしょう。規制値は500ベクレルから200へ、そして50程度まで下がると思います。でも、それを待っていられないので、私たちの自衛策としては、


1) 農家の方は500ベクレルのお米を出荷できないことをハッキリとした意志で示す(農家の方は国民を被曝させたくない)。


2) マスコミの人は政府の基準値を安全としない、


3) 一般の人はできるだけ古米を買っておく、


ということでしょう。静岡県はいち早く汚染度を測定しましたが、ベクレルを公表せず「安全宣言」だけをしています。


データというのは「最終判断」だけを示すのは不誠実で、データそのもの、その測定方法や根拠を示したのち、その人の最終判断を説明しないといけないのです。


「安全宣言」というのは実に国民をバカにしています。国民は自分や自分の子供の健康を守る権利があります。憲法にも「健康で文化的な生活」を政府は保証しなければならないのです。


政府はできるだけ早く500ベクレルを、少なくとも100ベクレル以下にする必要があります。


(平成23年8月4日 午前10時 執筆)





武田邦彦




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(C) 2007 武田邦彦 (中部大学) 引用はご自由にどうぞ



2011年8月4日

ありがとうございます。



 草刈りして日が暮れて、明日の用意であんこを丸めとかなきゃ、と思った定休日。

 庭のシャラの木の下に、細身できれいなアゲハがいた。どうやら羽化したばかりのよう。飛び方も頼りない。





 ここで育ったんだね。だって君らが三つ葉を食い尽くしているもん。



 正木高志さんの新しい歌。

 大好きでCDで聞いては口ずさむ。

 その歌を思いだす。


♪ 静かなみどりの朝
  小さな花の影に
  生まれたばかりの蝶々
  羽をふるわせている

  悲しみの夢からさめて
  よみがえる森のいのち
  やわらかな風にゆれて
  見あげてるempty sky


 ー悲しみの夢からさめて、よみがえる森のいのちー  

 あたらしいもの、新しい生き方、あたらしいほんとうに大切にしあえるくらし。

 森の、木々の、せせらぎの、静かなしっとりとした空気。

 そこに帰りたい。

 六ヶ所村の「明日の森」の木々の間から見あげた空。

 人の欲で蹂躙された自然でありながら、なんて明るい空だったろう。

 森の生命力のように、わたしも。

 生まれたての羽をふるわせられるように

 今をあきらめずに生きよう。



2011年8月3日

ははは

   

頻繁に止まってしまうので・・・別に説明です。

 東京大学アイソトープ総合センター長・児玉龍彦教授の7月27日衆議院厚生労働委員会「放射線の健康の影響について」の参考人陳述ですが、文字化したものをコピーしようとしたら頻繁にパソコンが止まってしまい、思うように書けないので別に説明文を書きました。

 7月28日にYouTubeにアップされてから、わずか4日で50万ヒットを記録し、慌てた公
安が証拠隠滅のために31日には消されていたそうで、自宅サーバーで保存していたも
のをアップしてくれた人がいます。
http://sasuriya.net/2011/08/post_2.html

 インターネットでいろいろ見ていると、重い現実と理不尽な東電や政府、やなんやかんや・・・自分の気力も吸い取られてしまうような気がします。上手に自分自身をマネージして、元気に生きないとイケンと自分に言い聞かせるこのごろ。

 それにしてもひどい天気です。これから米の穂が出て花が咲く時期にこんな風だと、今年の米は不作になるでしょう。放射能汚染不安と、新潟の洪水、米の投機対象と何重にも今年の米は危機的状況です。多くこれは人災と、私は思います。

 

  





2011年8月2日

児玉龍彦東大教授の参考招致演説 文書化

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/08/_296.html
ニューススパイラルより


 数人の友人・知人から「27日の衆議院厚生労働委員会『放射線の健康への影響について』の参考人招致での児玉龍彦東大教授の裂帛の演説を聞いたか」と通報があり、あわててYouTubeで視聴した。
http://www.youtube.com/watch?v=eubj2tmb86M


 この日の委員会では、何人かの放射能専門家が意見を述べているが、その中で圧倒的に迫力があるのは、東大の医師で同大アイソトープセンター長でもある児玉で、熱量で見て広島原爆の29.6個分の放射線総量が漏出しているにもかかわらず、政府の対応はその実状から余りにかけ離れていると怒りを込めて告発している。

 不思議なのは、この内部被曝問題の第一人者の重大発言を翌日の新聞がほとんど1行も報じておらず、ネットで検索し直した限りでは、NHKが他の参考人陳述と並べて1〜2行、彼が陳述した事実を報じているだけで、それも中身はほとんど伝えていない。

 YouTubeを観て頂くのが一番早いが、時間を気にしながら早口でしゃべっていて、専門用語についていけない部分もあるかと思うので、ネットで出回っている複数の全文起しを借用しつつ若干手をくわえてて以下に掲げる(小見出しと[]内は当編集部による補足)。

 なお、同教授が陳述に使用した3ページの資料は以下にアップされている。
★http://www.slideshare.net/ecru0606/ss-8725299?from=ss_embed

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■児玉教授の衝撃の陳述

 私は東京大学アイソトープ総合センター長の児玉です。3月15日に、大変に驚愕しました。私ども東京大学には27カ所のアイソトープセンターがあり、放射線の防護とその除染などの責任を負っております。

 私自身は内科の医者でして、東大病院の放射線の除染などに数十年関わっております。まず3月15日の午前9時ごろ、東海村で5マイクロシーベルトという線量を観測しまして、それを文科省に第10条通報ということで直ちに通報いたしました。

 その後東京で0.5マイクロシーベルトを超える線量を検出しました。これは一過性で[すぐに]下がりまして、そのあと3月21日に東京で雨が降り0.2マイクロシーベルト等に線量が降下し、これが今日までの高い線量の原因になっていると思っております。この時に枝野官房長官が、さしあたり健康にあまり問題がないということをおっしゃいましたが、私は実際にこの時にこれは大変なことになると思いました。

 なぜなら現行の放射線の障害防止法というのは、高い線量の放射線が[特定の場所に]少しあることを前提にしています。この時は総量はあまり問題ではなくて、個々の濃度が問題になります。

 ところが今回の福島原発の事故というのは、100キロ圏で5マイクロシーベルト、200キロ圏で0.5マイクロシーベルト、さらにそれを越えて、足柄から静岡のお茶にまで汚染が及んでいることは、今日、すべてのみなさんがご存じの通りであります。

●放射線の個々の濃度でなく総量を見ないと

 われわれが放射線障害をみるときには総量を見ます。それでは政府と東京電力はいったい今回の福島原発事故の総量がどれぐらいであるか、はっきりとした報告はまったくしていません。

 そこで私どもがアイソトープセンターの知識をもとに計算してみますと、まず熱量の計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが漏出しております。ウラン換算では20個分のものが漏出しています。

 さらに恐るべきことには、これまでの知見で、原爆による放射能の残存量と、原発から放出されたものの残存量は1年経って、原爆が1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の1程度にしかならない。

 つまり今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、原爆数十個分に相当する量と、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出したということが、まず考える前提になります。

 そうしますと、われわれはシステム生物学というシステム論的にものをみるやり方でやっているのですが、総量が少ない場合には、ある人にかかる濃度だけを見ればいいです。しかしながら総量が非常に膨大にありますと、これは粒子の問題です。

 粒子の拡散というのは、非線形という科学になりまして、われわれの流体力学の計算ではもっとも難しいことになりますが、核燃料というものは、砂粒のようなものが、合成樹脂のようなものの中に埋め込まれております。これがメルトダウンして放出されるとなると、細かい粒子がたくさん放出されるようになります。そうしたものが出てまいりますと、どういうことがおこるかというのが今回の稲藁の問題です。

 例えば岩手の藤原町では、稲藁5万7000ベクレルパーキログラム、宮城県の大崎1万7000ベクレルパーキログラム、南相馬市10万6000パーキログラム、白河市9万7000パーキログラム、岩手6万4000パーキログラムということで、この数値は決して同心円上にはいかない。どこでどう落ちているかということは、その時の天候、また例えばその物質が水を吸い上げたかどうか、にかかります。

●計測器を大量投入して徹底的な測定を

 今回の場合も、私は南相馬に毎週行っています。東大のアイソトープセンターは現在までに7回の除染を行っていますが、南相馬に最初にいったときには1台のNaIカウンターしかありません。農林省が通達を出した3月19日には、食料も水もガソリンも尽きようとして、南相馬市長が痛切な訴えをウェブに流したのは広く知られているところであります。

 そのような中で通達1枚を出しても誰も見ることができないし、誰も知ることができません。稲藁がそのような危険な状態にあるということは、まったく農家は認識されていない。農家は飼料を外国から買って、何十万という負担を負って、さらに牛にやる水は実際に自分たちが飲む地下水にその日から代えています。

 そうすると、われわれが何をやらなければいけないのかというと、まず汚染地で徹底的な測定ができるように保障しなければいけません。われわれが5月下旬に行ったときに1台しか南相馬になかったというけれど、実際には米軍から20台の個人線量計が来ていました。しかしその英文の解説書を市役所の教育委員会で分からなくて、われわれが行って教えてあげて、実際に使いだして、初めて20個での測定ができるようになった。それが現地の状況です。

 それから先程から食品検査と言われていますが、ゲルマニウムカウンターというのではなしに、今日ではもっとイメージングベースの測定器が、はるかにたくさん半導体で開発されています。なぜ政府はそれを全面的に応用してやろうとして、全国に作るためにお金を使わないのか。3カ月経ってそのようなことが全く行われていないことに私は満身の怒りを表明します。

●単なる全身スキャンは意味ない

 第2番目です。私の専門は、小渕総理のときから内閣の抗体薬品の責任者でして、今日では最先端研究支援ということで、30億円をかけて、抗体医薬品にアイソトープをつけて癌の治療をやる、すなわち人間の身体の中にアイソトープを打ち込むのが私の仕事ですから、内部被曝問題に関して、一番必死に研究しております。

 そこで内部被曝がどのように起きるかということを説明させていただきます。内部被曝の一番大きな問題は癌です。癌がなぜ起きるかというと、DNAの切断を行います。ただしご存知のように、DNAというのは二重らせんですから、二重のときは非常に安定的です。

 それが細胞分裂するときは、二重らせんが1本になって2倍になり、4本になります。この過程のところがもの凄く危険です。そのために妊婦の胎児、それから幼い子ども、成長期の増殖の盛んな細胞に対しては、放射線障害は非常な危険性を持ちます。

 さらに大人においても、増殖の盛んな細胞、例えば放射性物質を与えると、髪の毛に影響したり、貧血になったり、それから腸管上皮に影響しますが、これらはいずれも増殖の盛んな細胞でして、そういうところが放射線障害のイロハになります。

 それで私たちが内部に与えた場合のことで知っている事例を挙げます。これは実際には1つの遺伝子の変異では癌はおこりません。最初の放射線のヒットが起こったあとにもう1個の別の要因で、癌への変異が起こるということ、これはドライバーミューテーション
とか、パッセンジャーミューテーションとか、細かいことになりますが、それは参考の文献をつけてありますので、後で、チェルノブイリの場合や、セシウムの場合を挙げていますので、それを見ていただきますが、まず一番有名なのはα線です。

 プルトニウムを飲んでも大丈夫という東大教授がいると聞いて、私はびっくりしましたが、α線は最も危険な物質であります。それはトロトラスト肝障害というところで、私ども肝臓医は、すごくよく知っております。

 要するに内部被曝というのは、さきほどから何ミリシーベルトという形で言われていますが、そういうのは全く意味がありません。ヨウ素131は甲状腺に集まります。トロトラストは肝臓に集まります。セシウムは尿管上皮、膀胱に集まります。これらの体内の集積点をみなければ全身をいくらホールボディスキャンしても、まったく意味がありません。

●20年以上かかる内部被曝の疫学的証明

 トロトラストの場合、これは造影剤でして、1890年からドイツで用いられ、1930年頃から日本でも用いられましたが、その後、20から30年経つと肝臓癌が25%から30%起こるということが分かってまいりました。最初のが出て来るまで20年というのが何故かと言うと、トロトラストはα線核種なのですが、α線は近隣の細胞を障害します。そのときに一番やられるのは、P53という遺伝子です。

 われわれは今、ゲノム科学ということで人の遺伝子の配列を知っていますが、一人の人間と別の人間はだいたい300万カ所違います。ですから人間を同じとして扱うような処理は今日ではまったく意味がありません。いわゆるパーソナライズ・ドメディスンと言われるようなやり方で、放射線の内部障害を見るときにも、どの遺伝子がやられて、どのような変化が起こっているかということをみることが、原則的な考え方として大事です。

 トロトラストの場合は、第一の段階でP53の遺伝子がやられて、それに続く第2、第3の変異が起こるのが20年から30年かかり、そこで肝臓癌や白血病が起こってくることが証明されています。

 次にヨウ素131、ご存知のように甲状腺に集まりますが、成長期の集積がもっとも特徴的であり、小児に起こります。しかしながら1991年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているという時に、日本やアメリカの学者は、[科学雑誌]「ネイチャー」に、これは因果関係が分からないということを投稿しております。なぜかというと1986年以前のデータがないから統計学的に有意だということが言えないということです。

 しかし統計学的に有意だということが分かったのは、20年後です。20年後に何が分かったかというと、86年から起こったピークが消えたために、過去のデータがなくても因果関係があるということがエビデンスになった。ですから疫学的な証明というのは非常に難しくて、全部の症例が終わるまでだいたい証明できないです。

 ですから今、われわれに求められている子どもを守るという観点からはまったく違った方法が求められます。そこで今、行われているのは国立のバイオアッセ―研究センターという化学物質の効果を見る、福島昭治先生という方がチェルノブイリの尿路系に集まるものを検討されていまして、福島先生たちが、ウクライナの医師と相談して500例以上のある症例を集めています。

 前立腺肥大のときに手術をしますと膀胱もとれてきます。これを見まして検索したところ、高濃度の汚染地区、尿中に6ベクレルパーリットルと微量ですが、その地域ではP53の変異が非常に増えていて、しかも増殖性の前癌状態、われわれから見ますと、P38というMAPキナーゼと、NFカッパーBというシグナルが活性化されているのですが、それによる増殖性の膀胱炎というのが必発性でありまして、かなりの率で上皮内の癌ができているということが、報告されています。

●きめ細かい除染で子どもを守る

 それでこの量に愕然といたしましたのは、福島の母親の母乳から2〜13ベクレル、7名から検出されているというがすでに報告されていることであります。われわれアイソトープ総合センターでは、現在まで毎週だいたい4人ぐらいの所員を派遣しまして、南相馬市の除染に協力しております。

 南相馬でも起こっていることはまったくそうでして、20キロ、30キロという分け方はぜんぜん意味が無くて、幼稚園ごとに測っていかないと全然ダメです。それで現在、20キロから30キロ圏にバスをたてて、1700人の子どもが行っていますが、実際には南相馬で中心地区は海側で、学校の7割は比較的線量は低いです。

 ところが30キロ以遠の飯館村に近い方の学校にスクールバスで毎日100万円かけて、子どもが強制的に移動させられています。このような事態は一刻も早くやめさせてください。今、一番その障害になっているのは、強制避難でないと補償しないということ。参議院のこの前の委員会で当時の東電の清水社長と海江田経済産業大臣がそのような答弁を行っていますが、これは分けて下さい。補償問題と線引の問題と、子どもの問題は、ただちに分けて下さい。子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします。

 それからもう1つは現地でやっていて思いますが、緊急避難的除染と恒久的除染をはっきりわけていただきたい。緊急避難的除染をわれわれもかなりやっております。例えば図表にでています滑り台の下、ここは小さい子どもが手をつくところですが、滑り台から雨水が落ちて来ると毎回ここに濃縮します。右側と左側にずれがあって、片側に集まって
いますと、平均線量1マイクロのところですと、10マイクロの線量が出てきます。こういうところの除染は緊急にどんどんやらなくてはなりません。

 またコケが生えているような雨どいの下、これも実際に子どもが手をついたりしているところなのですが、そういうところは、高圧洗浄機を持って行ってコケをはらうと2マイクロシーベルトが0.5マイクロシーベルトにまでなります。

 だけれども、0.5マイクロシーベルト以下にするのは非常に難しいです。それは建物すべて、樹木すべて、地域すべてが汚染されていますと、1か所だけを洗っても全体を下げることは非常に難しいです。

 ですから除染を本当にやるときに、一体どれぐらいの問題があり、どれぐらいのコストがかかるかといことを、イタイイタイ病の一例であげますと、カドミウム汚染地域、だいたい3000ヘクタールなのですが、そのうち1500ヘクタールまで現在、除染の国費が8000億円投入されています。もしこの1000倍ということになれば一体どれだけの国費が必要になるのか。

●新しい法律が必要

 ですから私は4つのことを緊急に提案したいと思います。第1に国策として、食品、土壌、水を、測定していく。日本がもっている最新鋭のイメージングなどを用いた機器を使って、半導体のイメージング化は簡単です。イメージング化して流れ作業にしていくという意味での最新鋭の機器を投入して、抜本的に改善してください。これは今の日本の科学技術でまったく可能です。

 2番目。緊急に子どもの被曝を減少させるために、新しい法律を制定してください。私の現在やっていることはすべて法律違反です。現在の障害防止法では、核施設で扱える放射線量、核種などは決められています。東大の27のいろいろなセンターを動員して南相馬の支援を行っていますが、多くの施設はセシウム使用権限など得ていません。

 車で運搬するのも違反です。しかしお母さんや先生たちに高線量のものを渡してくるわけにはいきませんから、今の東大の除染では、すべてのものをドラム缶に詰めて東京にもって帰ってきています。受け入れも法律違反、すべて法律違反です。このような状態を放置しているのは国会の責任であります。

 全国の国立大学のアイソトープセンターには、ゲルマニウムをはじめ最新鋭の機種を持っているところはたくさんあります。そういうところが手足を縛られたままで、どうやって、国民の総力をあげて子どもを守れるでしょうか。これは国会の完全なる怠慢であります。

 第3番目、国策として土壌汚染を除染する技術に、民間の力を結集して下さい。これは例えば東レとかクリタだとかさまざまな化学メーカー。千代田テクノルとかアトックスというような放射線除去メーカー、竹中工務店などは、放射線の除染に対してさまざまなノウハウを持っています。こういうものを結集して、ただちに現地に除染研究センターを作って、実際に何十兆円という国費をかかるのを、今のままだと利権がらみの公共事業になりかねないいう危惧を私は強くもっています。国の財政事情を考えたら、そんな余裕は一瞬もありません。どうやって本当に除染をやるか。7万人の人が自宅を離れて彷徨っているときに国会は一体何をやっているのですか。[4番目の提言がないのは時間切れのためか?]以上です。

 児玉教授の陳述後に行われた議員との質疑応答は次号に掲載する。▲